このブログには書いたことはありませんでしたが、息子は生まれつき右耳の前に副耳と言われるものがありました。
過去形なのは以前切除手術によって副耳をとったからです。
昨日の夜に息子が見たいと言って持ってきた昔のアルバムの写真を見たところ、息子にまだ副耳が付いていて息子の副耳手術の事を思い出したので、今日は記録として書いておこうと思います。
実際の副耳手術に関しては2014年2月(息子2歳11か月)頃の話です。
副耳とは
副耳とは、耳の前などにいぼ状のものが生まれつきあるという病気です。
大きさや場所は様々で、顔以外に首にもできることがあるそうです。
出生1000人中15人程度にみられるとされておりそれほどめずらしい病気ではありません.お母さんのお腹のなかで赤ちゃんの耳ができていく過程で生じる病気ですので,耳介(じかい)の変形など耳そのものの病気をともなうこともあります.軟かくてぷよぷよしている場合は,皮膚だけがイボ状になっていますが,イポの中に硬いしこりがふれるときは軟骨(なんこつ)が入り込んでいることがあります.
日本小児外科学会より
上記引用にもありますが、大体100人に1人程度にみられる病気なんですね。
前述のとおり、息子の場合は生まれつき右耳の前に副耳がありました。
産まれてすぐに糸で縛って取ってしまう方法があるそうですが、息子の場合には副耳内部に軟骨があり入院を伴う手術が必要だったため、しばらくは気にしないで過ごしていました。
息子の副耳はこんな感じでした。
少し見づらいですが、右耳の前に上下に小さいものと大きいものが付いていました。
触ると軟骨のようにコリコリしていたのを覚えています。
副耳は取った方がいい?
一部耳の機能に異常をきたす場合もあるそうですが、ほとんどの場合は副耳による症状というのはあまりないそうです。
取る理由としては美容的な理由が主になります。
手術が必要になるため我が家でもかなり悩みましたが、
一度病院でも相談をして下記の理由から3歳になる直前に手術を受けました。
・目立つ大きさなので本人が気にする前に取ってあげたほうがいい
・小さい子は悪気なく他の子と違う点を指摘してしまうため、集団に入る前の方がいい
・本人が手術を理解して怖いと思う前の方がいい
・療育や幼稚園に入る前の方が入院の予定が立てやすい
・全身麻酔であれば難易度は何歳でも変わらない
・部分麻酔で手術できるようになるのは小学校高学年頃
本人がちゃんと会話できたわけではないので、完全な親の都合にはなってしまいますが、すでに他の子から副耳に関して指摘されることもあったので、周りや本人が本格的に気にする前に取った方がいいというのが一番大きな理由でした。
特に男児の場合には暴れてしまったりするので部分麻酔で手術ができるようになるのは大分年齢が上がって小学校高学年位からと言われました。
結果として我が家にとっては3歳前に手術してとてもよかったと思っています。
副耳の手術はどれくらい大変?
こちらは病院によっても違うと思いますので我が家のケースを記述しておきます。
一度近くの小児科に相談してみたところ、幼児の手術に関しては設備やスタッフの整ったある程度大きな病院で行うことになると言われました。
大きな病院にかかる場合には紹介状が必要になることが多いです。
息子の場合は小児科で紹介状を書いてもらい、大学病院で一度診察や検査をして手術をする事になりました。
入院前検査
まず手術・入院するために検査が必要になります。
問診、診察、それから血液検査をしたり尿検査をしたりレントゲンを撮ったりします。
おおまかにいうと大人の健康診断のようなものですが、幼児には結構大変な検査でした。
また、入院前の体調不良などで手術が延期してしまうと再度検査を受ける必要が出てくるそうなので、検査から入院までは体調を崩さない様に特に気を付けました。
入院
息子の場合は
手術2日前の夕方入院→手術→手術後2日目退院
と、4泊入院しました。
手術前に2日入院したのは病院ベッドの空き具合の都合だったようです。
手術前日は絶食があって、手術の日は朝一番での手術となりました。
夜は一人しか付添えなかったため初日妻に任せて帰ったのですが、何故か「ぱぱーぱぱー」と大泣きして大部屋から別室に隔離になったそうです。
慣れない場所で不安になったんでしょうね。。
手術前は元気が有り余っていて暇だったので、子供雑誌を何冊か買ったことがとても暇つぶしになりました。
最近の子供雑誌の付録は結構しっかりしているし、読み物なども有るので入院期間中ずっと遊ぶことができてとても役に立ちました。
シール帳なども場所を取らず遊べるのでよかったです。
手術
手術前に麻酔をする際も1人付き添ってくださいと言われたので妻が付き添いました。
手術室の中、雰囲気に緊張して少し暴れる息子に麻酔が効いてぐったりする様子はトラウマだったと言っていました。
手術自体は1時間ちょっとで終わったと思います。
チームの中に女医さんもいたのですが、とても頼もしい感じの方でドクターXのように見えました。
麻酔が切れた後も暴れたり声が全然出なかったりするかもしれないと言われていたのですが、手術時間がそんなに長くなかったおかげか、ボーっとしているだけで暴れたりはしていませんでした。声も思ったよりは出ていました。
手術前からの絶食期間が長かったため、食事の許可が出てからは食べやすいプリンやヨーグルトをたくさん食べていました。
退院後の対応
一週間ほどは手術した部分をガーゼで覆って毎日消毒して薬を付けていました。
その後病院で経過観察をしていただき、問題が無かったので保護テープに変わりました。
医師から指示されたものはこんな感じの保護テープで、肌色で目立たないタイプでした。半年くらいは毎日このテープで保護して過ごしていました。
半年後、1年後と手術した大学病院で経過を観察していただいて特に問題が無かったので経過観察も終了になりました。
2年ほど経過した現在では手術跡もあまり目立たなくなっています。
入院、手術にかかる費用
病院や自治体によって変わると思います。
私が住んでいる自治体では子ども医療費助成制度があるため、負担金は入院に伴う細々としたお金の実費のみでした。
ただし病院での清算時は自己負担金が発生し、その後申請してお金が戻ってくる方式でした。
高額療養費に関する限度額適用認定証の準備や、支払にクレジットカードが使えるかどうかなどを事前に調べておいた方が安心だと思います。
大きな病院だったので入院前にとても細かな説明がありました。
また、タオルや入院服などのレンタルは実費です。
持ち込みも可でしたが子どもの場合にはすぐに汚れてしまったりして交換がとても大変なのでレンタルにしてとてもよかったと思います。
切除した副耳はどうなる?
切除した副耳ですが、手術後にお医者さんから「持ち帰りますか?」と聞かれました。よくわからなかったですが一応「はい」と答えたところホルマリン漬けになって渡されました。観賞用なのでしょうか…。今も引出しの片隅に眠っています。
手術が伴う副耳切除に関してはご家庭によって様々な判断があると思います。
我が家では就園前のタイミングで副耳切除手術をしてとてもよかったと感じています。
副耳は100人に1人位のそれほど珍しい症例ではないようなので、一例として上げてみました。
お読みいただきありがとうございました。
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