我が家には5年程前からおしゃれ泥棒が現れる。
夏場はあまり現れないが、秋冬になると頻出する。
今年もそんな季節がやってきた。
朝外に出ようとすると、着ようとした上着が無い。
「またやられたか」
仕方なく違う上着を選択すると、ズボンと同じ色だったりする。
着替えのし直しだ。
一度おしゃれ泥棒本人に聞いたことがある。
「どうして人の服を着るの?」
答えはこうだった
「あなたの服着やすいし。」
至極真っ当な答えである。
流行り廃りのあるデザインや着心地の良くない服は自分でも着なくなるため、今クローゼットに並んでいる上着はシンプルで着心地のいいものだ。
ピーコートや、MA-1など、本来男性の上着だったものは女性にも流行ることが多い。
「でも昔は着てなかったよね?」
その答えはこうだった
「昔妊娠期に着てみたらちょうど良くてさ」
こちらも至極真っ当な答えだった。
新しくマタニティコートを買うよりも経済的ではないか。
特に反論することもないので、今日も2番目に着たい上着を着る。
大きな不便は感じないので平和な日々。
今我が家で一番服を持ってるのは間違いなく息子だろう。
自分の服を買うのはそれほど楽しくないが、息子の服を買うのはとても楽しい。
親ばかだとは思うが、何を着せてもかわいいからつい買ってしまう。
これもある意味おしゃれ泥棒なのではないか。
ここまで書いて気がついたが「おしゃれ泥棒」の映画をまだ見たことが無かった。
きっとオードリー・ヘップバーンは素敵なんだろうな。
服を盗む話ではないのはもちろん知っているが、ただ語感が良かったので使ってしまった。
着心地がいいから
語感がいいから
何かをする理由は大抵シンプルだ。
今日もご覧いただきありがとうございました。